バタフライウィング・コンパクト

今まで何度かバタフライウィング butterfly-wing やホイール foil コンパクトのお話をしていますが、今回はやっとそのバタフライウィング・コンパクトの現物を。
(装飾に使われたモルフォ蝶の羽についての詳細は、上記のリンクから以前の記事をご参照くださいね)
イギリス製、メーカー名は不明の船の表装のコンパクトです。1930年代前半のもの。鏡は金属板を磨いたポリッシュメタルミラーで、粉入れの部分は網状ではなく以前ご紹介した、「Tap-Flap タップフラップ」式になっています。直径は2インチ(約5センチ)です。
オリジナルのパフが付いていて、パフが汚れていないので未使用なのではないかと思うのですが、これだけ古いと古物感があるのは否めませんね。
表装の船の名前は「R.M.S.SCYTHIA スキタイ号」。1921年に就航した、キュナードのイギリスーアメリカ間北大西洋定期航路船です。この船は50年代まで現役で活躍していたようです。
調べてみたところ、この「船」のコンパクトは何個かシリーズで出ているようで、他にネット上で「T.S.S.VOLTAIRE ヴォルテール号」の表装のものを発見しました。
…とはいえ、よく考えてみると女性のお化粧用のコンパクトに船のシリーズ、というのもちょっと不思議な取り合わせじゃないですか?どっちかというと、船とかそういう乗り物系の装飾は、男性(男の子)が好みそう。まあ、20~30年代当時、豪華客船で大西洋横断、といったらお金持ちでハイカラ(死語)な階層の人たちのあこがれだったのかもしれませんけどね。
思うに、この船のシリーズのコンパクトって、単に、バタフライウィングの青いメタルカラーを活かすためのものなのではないでしょうか!などとダイタンな仮説を唱えてみる。
青を何のためらいもなく広範囲に張れる図柄といえば、空!水!海!というわけで、船シリーズになったのではないかと密かに勝手に想像しています。他に、バタフライウィングを活かす図柄としては、泉で洗濯する乙女とか、青空の元で青いドレスを着た女性とか、そういう空!水!なものが多いです、やはり。
刻印は、裏側に「BRITISH MADE」、内側のタップフラップの上に、「WORLD WIDE PATENTS」「PAT.247962」とあります。調べてみると、このパテント番号は1926年のものらしいのですが、これはおそらく、コンパクト自体の意匠登録ではなく、タップフラップの仕組みの方の登録番号ではないかと思います。
話はちょっとそれますが、今回の記事のように、詳細に説明しようとすると以前の記事と内容がダブる場合、私としては何度も同じことを書くよりも、その以前の記事へのリンクを張って「こっちを見てね」とする方がいいんじゃないかと思っているのですが、検索からこのサイトに飛んで来た初訪問の方に対しては、それだと不親切でしょうか?やっぱり何度でも同じ説明を、その記事内でした方がいいですか?
2年以上もブログやっていると、同じテーマの話が何度も出て来るのはちょくちょくあることなので、どうしたら読みやすいか、ちょっと悩んでいます。

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