« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »

2009年5月24日 (日)

身元不明のコンパクト その1

Hi3b0503

 先々週、「調べる手がかりがいっぱいあるコンパクトは楽しい」と書きましたが、実際まっHi3b0500たくどうにも手がかりのないコンパクトというのもたくさんあります。というより、そういうコンパクトの方がほとんどかも。

 今日のコンパクトもそのひとつ。私としては、すんごく気に入ってて大好きなコンパクトなんですけど、「購入先がアメリカなのでたぶんアメリカ製」という以外になんの手がかりもありません。

 黒のエナメルと白のマザー・オブ・パールのコントラストがおしゃれでちょっとアールデコっぽいでしょ?

 真ん中のマザー・オブ・パールの上部が一部欠けてるのが惜Hi3b0501しいですが、それも全然気にならないくらい洒落てて素敵。おそらく40~50年代のものでしょうね。

 留め金の仕組みもちょっと変わっていて、前側面の半月状の金具を押すと、バネの力でオープンするようになっています。

 パフとシフターも残ってることは残ってるんですが、縮んでしまっていてこれではシフターの役を果たしませんよねHi3b0502(笑)。鏡も一部箔が落ちてしまっています。

 コンパクトとして使うのは難しいかもしれませんが、アクセサリー入れとか、あるいは化粧品売り場でよくいただく、ファンデやリップやアイシャドーなどの試供品を入れておくのもいいかも。これだけ存在感のあるケースなら、いろいろ使い道を考えるのも楽しいものです。


Banner2
にほんブログ村 雑貨ブログ ヴィンテージ雑貨へ
(ブログランキングに登録しています。日本ではまだ数少ない同好の方が訪れてくださるきっかけになればと思います。
ご賛同くださる方は、バナーのクリックをお願いいたします。)

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月17日 (日)

COTY NEW YORK

Hi3b0491

 COTY コティは元々フランスのメーカーですが、現在本社はニューヨークにあります。
詳しくは以前の記事、「流転の美女」をご覧くださいね。

Hi3b0497 以前、1954年販売の「Envelope(封筒)」と呼ばれるコンパクトをご紹介しました。今回のトップ写真の左側の方のコンパクトです。えっと、どの記事だったかな。ああ、あったあった、「コンパクト・アドバイザー?」という記事ですね。

 今、このブログ記事数140件あるんですよ(これが141件目)。だから自分でも探すのが大変で…一応カテゴリー分けはしてますが、自分でも「あれ?このコンパクト、前に紹介したっけ?」と判らなくなることがあります。現在、保有個数250個くらい…ああ、そろそろなんとか整理しなければ。

Hi3b0494 ご覧になってる皆さんで、「コレについての記事はどこだっけ?」と思われた方は、左側のサイドバーのカレンダー下に検索窓がありますので、キーワードを入れて探してみてくださいね。

 さて、トップ写真右側のコンパクトもおそらく「Envelope(封筒)」と同じ頃のもの。シンプルなゴールドトーンに、ワンポイントのお星様が可愛いですね。

 中を開くと右側がお粉入れ。シフターはありませHi3b0495ん。
 左の空間には頬紅のレフィルが入っていたものと思われます。今使うなら、ここにパフを入れればちょうどいいですね。

 薄手でシンプルで可愛い。表装にシミがあったり鏡に経年の曇りがあるためたぶん売り物にはならないので(笑)、嬉々として自分で使おうと思っています。


Banner2
にほんブログ村 雑貨ブログ ヴィンテージ雑貨へ
(ブログランキングに登録しています。日本ではまだ数少ない同好の方が訪れてくださるきっかけになればと思います。
ご賛同くださる方は、バナーのクリックをお願いいたします。)

| | | コメント (2) | トラックバック (0)

2009年5月10日 (日)

インターネットってホントに凄いというお話

Hi3b0483

 女だてらにマニア気質というかコレクター気質というか、小さな手掛かりからあっちこっちちまちまと調べるのが好きな性格なので、インターネットの恩恵というのは計り知れないものがあります。

Hi3b0489 昔だったら図書館にこもりっきりで調べたところだったんですが。ネットが普及する以前は国会図書館とかよく行ったものです。まあ、そういう仕事をしていたせいもあるんですけどね。

 今回のコンパクトはいろいろ調べるべきキーワードがたくさんあって、調べ甲斐があって楽しかったです。

 縦横5.5センチ角の小振りのシンプルなゴールドトーンのコンパクト。アメリカ製です。未使用品で当時のメーカーカードまで入っています。おそらく30~50年代くらいのものでしょう。

 メーカー名は「KOTLER & KOPIT Inc. コトラー&コピット社」。
 当時の住所は「50 Church St. Pawtucket R.I. ロードアイランド州ポータケット市チャーチストリート50」。

 はい、ここです(笑)。

大きな地図で見る

 凄いですよね、今や、住所だけで「ここ」って画像まで出ちゃう(画像が表示されない場合は、お手数ですが「大きな地図で見る」から別ページで開いてみてくださいね)。

 ロードアイランド州はアメリカ独立時の13州の内のひとつで、小さいけど古い歴史のある街。ファッション装身具、加工金属製品の製造産業が盛んな土地柄のようです。

 ストリートビューでまっすぐ歩いて行くと、突き当たりに古い教会があります。だから「チャーチストリート」なんでしょうね。

 さて、この50 Church St.の角にある建物。これ、どうやら空家というか、使われてないっぽい感じがしますよね。さすがにもう「KOTLER & KOPIT」はない、のでしょうねぇ。

Hi3b0488 他にもカードには「10¢」ってあるんですけど…これ値段?や、安くないですか?まあ、戦前の、しかもアメリカの貨幣価値はよく判らないですが…
 初任給100円、とかの時代だったら有り?

 パフの上の「K & K」のメーカーマークと女性のシルエットがおしゃれですね。シフターのないタイプのコンパクトです。

 内ブタの下の方には「PATENT 1802796 U.S.A.」と刻印されています。
 調べましたところ、この特許番号は1931年4月28日に取得された、「Fastener Catch」、つまり、留め金部分の仕組みの特許です。
 …これもインターネットでアメリカの特許商標庁のサイトで調べました。もう、ホントに便利な時代に、以下同文。

Hi3b0486_2 確かにこの留め金部分、普通のコンパクトと違って、外側の取っ手の部分を下に軽く下げるようにすると、バネの力で外ブタが開きます。
 1931年に登録された特許ということは、このコンパクトはそれ以降のもの、ということですね。

 こんな風にいろいろ調べる手がかりのあるコンパクトは大好きです。いえ、そうでなくても、この時代のアメリカ製コンパクトは大好きなんですけどね、ご存知の通り。


Banner2
にほんブログ村 雑貨ブログ ヴィンテージ雑貨へ
(ブログランキングに登録しています。日本ではまだ数少ない同好の方が訪れてくださるきっかけになればと思います。
ご賛同くださる方は、バナーのクリックをお願いいたします。)

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年5月 5日 (火)

逆五芒星の謎

Hi3b0482

 …いえまあ、「謎」というほどのことでもないのですが。

 写真はイギリスStratton ストラットンのコンパクトで、形は「The Rondette」。セルフ・オープニングの内ブタ付きで、内ブタ上に「Compact in Hand」の刻印があるので50~60年代のものです。
 このブログをずっと読んでくださってる皆様には、このあたりのことはもうおなじみなので軽く流します(笑)。

Hi3b0481 私が面白いなと思ったのは、表装の「逆五芒星」です。

 古代メソポタミア文明のシュメール文字の中にも見られる5つ角の星は、その後、洋の東西に分かれて同じように「魔術」「陰陽道」のシンボルとして使われています。

 日本では五芒星は陰陽道の木・火・土・金・水の五つの元素を表すものであると同時に、ひと筆で書けるもの、閉じたものとして「魔のはいりこむ隙がない」ということで護符として使われて来たようです。

 西洋においても、物質を構成する(と当時は考えられていた)火・水・空気・土の四大元素に「霊」を加えたものを表すシンボルとして、魔術的な力があるとされて来ました。

 このコンパクトはイギリス製ですから、西洋魔術「っぽい」デザインを、おそらくはデザイナーさんがどこか古い書物からでも引っ張り出して来てデザインしたのでしょうけど、気になったのはこれが「五芒星」ではなく頂点が下向きの「逆五芒星」であること。

Hi3b0480 確か「逆五芒星」ってデビルスター、悪魔のシンボルじゃなかったかなー、と。…まあ、たぶんデザイナーさんにそんなつもりはなかったんだろうな、とは思うんですが、見る人が見たら結構ダイタンなデザインだなー、と思いまして。

 この五芒星は、二重構造になっていて、外側の色はたぶん前述の五大元素を表しているんだろうな、と思います。赤は火、青は水、黄は土、でしょうか。それぞれの色の上に描かれているイラストでなんとなく判るのは、王冠は王、小麦の束のようなものは農民でしょうかね。とするとそれぞれが身分を表しているとすれば、

 白(霊)…王冠(王)
 黄(土)…麦の束(農民)
 青(水)…槍(戦士)
 赤(火)…杯(商人?)
 緑(風)…何らかのシンボル?(聖職者?)

 という感じでしょうか。

 内側のイラストはもっと謎で、

 F…書物?聖書?
 A…植物?
 T…太陽
 A…羊?
 L…ライオン

 で、つなげると「FATAL 運命的な・宿命的な・致命的な」という形容詞になります。この中で判るのはLEO、Lionのライオンくらい(笑)。

 いえ、だから、単にデザイン的なかっこよさ、以上の意味は、さすがにコンパクトの図柄にはないとは思いますよ。

 でもこういうオカルティックなデザインを「ちょっとかっこいい」と思う感覚って、デスメタルさんとかゴスロリさんとかを待つまでもなく、昔(といっても50年くらい前ですけど)っからあったんだなぁ、と、面白く思った次第です。


Banner2
にほんブログ村 雑貨ブログ ヴィンテージ雑貨へ
(ブログランキングに登録しています。日本ではまだ数少ない同好の方が訪れてくださるきっかけになればと思います。
ご賛同くださる方は、バナーのクリックをお願いいたします。)

| | | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年4月 | トップページ | 2009年6月 »